かまくらぶんがくかん
【日本遺産038】
国登録有形文化財、鎌倉市景観重要建築物等
相模湾を一望する高台にある建物は、
旧加賀藩前田家第16代当主・前田利為の
別邸として建てられたもの。
第二次世界大戦後には、
デンマーク公使や佐藤栄作元首相が別荘として使用したほか、
作家・三島由紀夫の小説『豊饒の海』の
第1巻『春の雪』に
登場する別荘のモデルにもなりました。
その後は鎌倉市が譲り受け、
1985(昭和60)年に鎌倉文学館として開館。
初代館長は作家の永井龍男が務めました。
国登録有形文化財である格調高い建物は、
西洋の木造建築ハーフティンバー様式とスパニッシュ様式を基調とし、
館内には華麗なアールデコの装飾が残っています。
本館前には広大な庭園と美しいバラ園があり、
季節には「鎌倉」「流鏑馬」など
鎌倉ゆかりの名がついた珍しいバラも見どころです。
鎌倉ゆかりの文学者の直筆原稿や手紙、
愛用品などの文学資料の収集保存、常設展示を行うほか、
多彩な特別展を開催しています。