すぎもとでら
【日本遺産014】
開基/光明皇后 開山/行基
鎌倉幕府が開かれる約450年前、
734(天平6)年の創建と伝えられる
鎌倉で最も古い寺。
坂東三十三観音霊場の第一番札所。
大蔵観音、杉本観音と呼ばれ
親しまれています。
本堂の茅葺き屋根と
十一面観音と書かれた林立する幟旗、
苔むした鎌倉石の階段が
歴史を感じさせます。
本尊である3体の十一面観音菩薩は
本堂に上がり、
間近に拝見することができます。
3体ある本尊のうちの2体は、
851(仁寿元)年に慈覚大師が、
985(寛和元)年に恵心僧都が
それぞれ安置したといわれます。
いずれも国の重要文化財に指定されています。
また、茅葺屋根の山門を守る仁王像は
運慶作と伝えられています。
1189(文治5)年、
失火によって観音堂が炎上した際、
当時の別当が火中に入り、
無事本尊を持ち出しましたが、
この時、別当は衣の一部を焦がしただけで
火傷をおうことがありませんでした。
このことから、
観音経の功徳があらわれる寺として
信仰を集めました。
また縁起では、
3体の観音菩薩はいつのまにか
自ら大杉の下に立って避難していたといい、
誰いうとなく杉本観音と
呼ばれるようになったといいます。
【大藏山 杉本寺】
神奈川県指定重要文化財(建造物)
鎌倉三十三観音第1番
鎌倉二十四地蔵第4・6番