なごえきりどおし
【日本遺産037】
鎌倉から三浦半島方面へと通じ、
東京湾を渡ってその先の
安房(あわ:現在の千葉県南部)に渡る
交通路として開削された切通です。
現在の名越トンネルの上を通っている道で
険しい難路であったために
古くは難越(なごし)と呼ばれ
そこから「なごえ」の名がついた
といわれています。国指定史跡です。
切り開かれた時期は不明ですが
『吾妻鏡』の天福元年(1233年)8月の条に
「名越坂」の記述があることから
それ以前に開通していたものと
考えられています。
当時の面影をよく残した切通で、
北方の屋根にある
「まんだら堂やぐら群」(逗子市)には、
多くのやぐらや石塔が残されています。
また、日蓮ゆかりの
法性寺(逗子市)のある山腹には
鎌倉時代以降に石切が行われ
段状に岩が削り取られた
300メートルにわたるお猿畠とも呼ばれる
大切岸(おおきりぎし)があります。
三浦一族の居城
衣笠城(きぬがさじょう)に通じる
要路でもあり、
鎌倉防衛の重要拠点でした。
【名越切通】
国指定史跡
鎌倉七切通
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《周辺スポット》
まんだら堂やぐら群(逗子市)
石廟(鎌倉市指定文化財)
日蓮乞水(鎌倉五名水)
銚子ノ井(鎌倉十井)
長勝寺、安国論寺、妙法寺