らいてい
【日本遺産046】
国登録有形文化財
鎌倉市景観重要建築物等
昭和初期に高級住宅地として
鎌倉山の分譲を行った菅原通済の父であり
鉄道事業家として知られる菅原恒覧が
別荘とした建物です。
本館の和洋折衷の重厚な日本家屋は
関東大震災で倒壊した
横浜市戸塚の養蚕農家の旧宅を
1929(昭和4)年に移転改築したものです。
さらに、玄関は鎌倉市手広にある
青蓮寺の玄関の材料を買い受けて増築
山門は鎌倉市西御門にあった高松寺が
宮城県に移転されるに際し
1931(昭和6)年に移築したものです。
個々の部材には
江戸時代にまでさかのぼるものもあります。
特徴的なのは、もとは土間であった
16.5坪大の洋室です。
太い梁を交差させた天井
サークル塗りの粗面モルタル仕上げの壁
西側の9枚のステンドグラスなど
建物のデザインのエッセンスが集中しており
和洋折衷の独特な雰囲気を醸し出しています。
また、家具・照明器具等もすべて
古道具から選んだといわれ
様々な由来をもつものが高密度に集積し
特異な空間が創り出されています。
1969(昭和44)年に前所有者が
会席料理・そば店「檑亭」として開業し
現在に至っています。