きゅうかながわけんりつきんだいびじゅつかん
かまくらかんほんかん
※現在は、鎌倉文華館鶴岡ミュージアム
【日本遺産055】
神奈川県指定重要文化財(建造物)
1951(昭和26)年、
鶴岡八幡宮の境内の一角に開館した、
日本で最初の公立近代美術館です。
設計は
1931(昭和6)年から1939(昭和14)年まで
フランスで現代建築の巨匠
ル・コルビュジエに師事した坂倉準三。
古都鎌倉の歴史と自然に調和した
その美しいたたずまいによって
国内はもとより世界的にも
日本のモダニズム建築を代表する名建築として
高い評価を得ています。
建物は四角い中庭を中心に、その周囲を
展示室やさまざまな機能が取り巻くように
構成されています。
この構成は、コルビュジエが1939年に発表した
「無限発展の美術館」というコンセプトを
踏襲したものです。
コルビュジエ自身も
後にこのコンセプトに基づく初めての美術館を
東京の国立西洋美術館として
実現することになります。
この建築においては「自然環境との調和」もまた
大きなテーマになっています。
これは、設計者坂倉自身が桂離宮のような
日本の伝統的な建築における建物と庭園との
密接な関係を研究する中から引き出した
設計思想です。
県立近代美術館鎌倉館本館は
2016(平成28)年3月に閉館しましたが
その外観を維持しながら耐震改修工事を施して
2019(平成31)年春、
鎌倉の魅力や日本の文化伝統等を発信する
「鎌倉文華館鶴岡ミュージアム」として
オープンしています。